2017/03/17

会社でスマホ充電、「窃盗罪」になる可能性も

出先では、自宅で充電した「携帯用バッテリー」を使うのが無難といえそうだ

ヒマさえあればスマホをいじってしまう現代人。外出時にバッテリーの充電が底をつき、電源を求めてカフェやファストフード店などに駆け込むこともあるだろう。しかし、コンセントを見つけたからといって勝手に充電をしてしまうと、場合によっては「犯罪」に発展しかねないようだ。そんな日常に潜むリスクについてアディーレ法律事務所に聞いた。

「刑法245条により、電気は『財物』とみなされているんです。そのため、新幹線の座席やカフェのパソコン利用席など電気の使用が許可されている場合を除き、勝手に充電すると犯罪になります。これは、自分の勤務先でも該当します。また会社に限らず、ファミレスやカラオケなどでも無断で充電した場合は刑事罰にあたってしまうので注意してください」(吉岡一誠弁護士、以下同)

少し充電したくらいで目くじらを立てる職場は少ないだろうが、法律に照らせば「許可を取る」必要があるというのだ。

では、具体的にどんな罪状に該当し、どの程度の量刑が科せられる可能性があるのだろうか。

「前述のとおり、他人の所有地において無断で充電した場合、刑法235条の『窃盗罪』が成立し、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる可能性があります」

窃盗罪と聞くと、途端に罪の重さが感じられる。では、過去、実際に無断で充電し「窃盗罪」として送検された例はあるのだろうか。

「電気窃盗の場合、逮捕されたとしても微罪処分として警察段階で処理されるか、送検されても起訴に至ることは少ないかと思います。しかし、過去の判例では起訴されて有罪判決が下ったこともあります。スマホではありませんが、電気料金の滞納により電気を止められた男性が、テレビを見るためにアパートの共用コンセントから電気を引いた事件がありました。被害額は2円50銭相当でしたが、懲役1年・執行猶予3年の判決が言い渡されています(大阪地裁平成22年4月13日判決)。コンセントを見つけたからといって勝手に充電してしまうと犯罪行為なので、絶対にしないようにしましょう」

おそらく、多くの人が罪の意識なく行ってしまう行為だが、訴えられる可能性はゼロではない。そもそも、法律云々だけでなくマナー的にも、電気を拝借する際は確認を取るのが望ましいだろう。

(小野洋平/やじろべえ)

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